事実
LedgerおよびMorphoの発表によると、「Crypto Loan」はLedger Wallet内の機能として順次提供が始まっている。利用者は、ビットコインに連動するトークン「WBTC」または「cbBTC」を担保として預け入れ、米ドル連動ステーブルコインのUSDCやUSDTを借り入れる。技術統合はYield.xyzが担い、融資の基盤にはMorphoのスマートコントラクトが使われる。担保はMorphoの市場に預けられ、利息の計算、借入状況の記録、清算の処理はスマートコントラクトが行う。
アプリ内では、担保価値に対する借入額の割合(LTV)の確認、担保の追加、返済、追加借入、担保の引き出しができ、契約前のシミュレーションにも対応する。承認や担保の預け入れなどの各操作は、Ledgerの署名デバイスの画面に内容が表示され、物理的な確認を経て実行される。秘密鍵はデバイス内に留まる設計だが、担保資産そのものは借入期間中、スマートコントラクトに預けられる。
借入金利は市場の利用状況に応じて変動する。担保価値の下落や利息の蓄積でLTVが基準を超えると、担保が売却される「清算」が発生し得る。Ledgerは自らを技術提供者と位置づけ、貸し手ではないとしている。
対象地域は国・地域によって異なり、10月22日時点で日本での提供については発表されていない。
なぜ重要か
ハードウェアウォレットの役割が「保管」から、アプリ内で貸借まで扱う「自己管理型の金融窓口」へ広がる動きである。Morphoとの連携は、ステーブルコインを預けて運用する「Stablecoin Earn」に続く第2弾とされ、ウォレット側がDeFiの流動性を直接取り込む形が進んでいる。
日本の個人投資家への含意
日本での提供は発表されておらず、現時点で日本の利用者がそのまま使える機能ではない。海外で自己管理型ウォレットを使う人にとっては、取引所に資産を移さずに流動性を得る選択肢になる一方、担保はネイティブのビットコインではなくラップド資産であり、発行体の信用、スマートコントラクト、価格参照の仕組みといったリスクが重なる。ハードウェア署名は不正な承認を防ぐ助けにはなるが、価格下落時の清算は防げない。
注意
変動金利と清算の仕組み上、担保価値の下落が速い局面では短時間で清算水準に達し得る。提供地域や利用条件はアプリ内で確認する必要がある。
中文出典
PANews(https://www.panewslab.com/zh/articles/01a115bd-d0af-76aa-8a51-ddf479c8ac06)
Odaily(https://www.odaily.news/zh-CN/newsflash/522946)
一次情報
Morpho「Ledger Makes Onchain Loans Available to Self-Custody Users with Morpho」
Ledger「What's New In Ledger Wallet – October 2026」
ご注意
本記事は中国語圏の報道を日本語で整理した情報提供であり、投資助言ではありません。数字や日付は各出典の公表時点のものです。暗号資産の取引は、金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者を通じ、ご自身の判断で行ってください。

